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国際私法

 先日、外国人法律支援ネットワークが、国際プラザでセミナーと相談会を行いました。テーマは、「外国人の相続問題」

 今回は私ともう1人の弁護士でセミナーを担当しました。国際私法という分野、あまりなじみのないところだと思いますが、かつて、遠い昔になりますが、私は司法試験の選択科目で国際私法を選択していました。日本国籍以外の人の法律問題については、どこの国の裁判所が手続きを行うのか、どこの国の法律を使うのか、国によって制度や法律が違う、つまりはどの国の手続き、法律を使うかで結論も異なるので問題になります。どこの国の手続きや法律を使うかを決めるルールも各国が決めていて、それが国際私法と呼ばれる分野の法律です。

 外国人の相続問題も、国際私法が関わる分野でしたので、教科書を開き、懐かしく思いながら、準備をしました。ただ、この分野は、日本だけでは解決できない問題もあって、試験科目としては立法論などにも触れるところが他の分野とは異なり、面白かったのですが、各国の法制度までは学ぶ機会もなく、また実務では、あまり経験することがなかったので、実際のところを詳しく解説することは難しく、困りました。

 公証人役場や裁判所、関連業種の方などにも聞いてみましたが、札幌では取り扱いも少ないようです。需要自体はあるでしょうから、ひょっとしたら相談する先もわからず、埋もれてしまっているのかもしれないと思いながら、当日を迎えました。

 当日は、盛況で、セミナー後も活発な質問が出ました。外国人が日本で自分自身の相続(自分が亡くなったときの問題)に備える、という絞り方をして話しをしたのですが、質問は、日本人配偶者(妻や夫)が死亡した場合の日本の親族との関係などが多くありました。自分が死亡する場合だけでなく、連れ合いが亡くなったときどうなるかも同じくらい重要なことで関心も高い、当たり前ですが、つい、国際私法にひきつけて考えてしまっていたようです。

 日本人が亡くなった場合は日本法が適用になるので、通常の日本法の説明で足ります。相談が埋もれてしまっているのではないか、というのは杞憂だったのかもしれません。

 準備からはじめて意外に楽しめて、たまには外でしゃべるのもいいなと改めて思った一日でした。

 



2011年11月22日 Tetsuki Namba