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100,000年後の安全

いきなりですが、あなたは10万年後の人類にメッセージを残せと言われたらどうしますか?

「10万年後の安全」は、ある映画のタイトルです。放射性廃棄物が有害な放射性物質を放出しなくなるまでには10万年かかります。つまり、われわれは原子力を利用する限り、そこから発生する廃棄物を10万年は管理しなければならないのですが、フィンランドではこの廃棄物を地下に埋めて保管することにして、今、その施設を建設中です。その建設中の施設関係者やそれを決めた人たちへのインタビューなどを交えたドキュメント映画が「10万年後の安全」です。

10万年後の地球と言われてもどうなっているのか、人類が生存しているのかも、まったく想像もつきません。10万年遡ってみると、それはネアンデルタール人が地球に誕生した頃だそうですが、10万年後の様子を想像するのに役に立ちませんね。どうなっているか想像できる人はいないでしょう。映画でも、人類があるいは人類に代わって生活をしている知的な生き物に、どうやって埋まっているものが危険なものであるかを知らせるか、議論があることが紹介されています。知らせるべきか、隠すべきか、知らせるとして文字がいいのか絵がいいのか、国は知らせることだけはとりあえず決めたようですが、方法は決まっていないそうです。当たり前ですね、誰もどんな世界なのかわからないわけですから。

われわれは、日々、選択をして、生きています。選択は、10万年後まではともかく、次の世代、今生きている自分以外の人たちに大なり小なり影響を与えるわけで、その責任を意識して生活しているのか、選択しているのか、人と関わることを生業としている者としてはなおさら考えなければなりません。

そんなことを改めて考えさせられる映画でした。

 

 

 

 



2011年6月20日 Tetsuki Namba