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ランドマーク

久しぶりに家族でお出かけ。今回は、外国人向けのコンドミニアムに泊まってみた。リビングの窓からは地域のランドマークと言うべき山の全景がどうだとばかりに見える。引っ越してもいいかなと思うほど、いい眺めだ。

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 しかし、建物の前には大きな空き地、ここに新しいコンドミニアムが建ったらこの眺めはどうなるんだろう?山が見えなくなると建物の名前も変えなきゃならなくなって困るのでは?などと、余計なことがまた気になってしまった。そもそも、この建物が建ったことで、反対側にある建物の眺望はどうなったんだろう?もし、それが自分の別荘で、眺望に惚れてこの場所を選んで建てた小さなログハウスだったら、泣くに泣けないはず。

 眺望を独占するということは誰かの眺望を奪うことで成り立っている。
 眺望は地域で共有するもので、また建物が地域の景観を形成するが、その景観も地域にとって重要な価値があり、共有すべきもの。しかし、個人の所有権絶対が強調されると、地域で共有すべきなどという理想は一蹴されてしまう。

 この地域でも数年前に条例による規制が導入されたはずだが、所有権絶対と前提とすると条例による規制も限界がある。

 リゾート地としての価値を高めるには景観は重要だと思うのだが、周りを見渡しても、少なくとも景観を高める意図は感じない。ゾーニングくらいは行われているのだろうか。

 規制もなく、自由に処分できる、ということは自分だけが我慢しても何にもならないと思うだろうし、土地を売った人を無責任とも言えないし、建てた人を自分勝手と言うわけにもいかない。やはり、所有権絶対という前提を変えなければならないのだろう。

 昔の日本には、地域で共同して管理するという慣習があり、沖縄県の離島では今も土地を地域共同体で所有、管理しているところもある。その状態にしてしまうというのは良いかはわからないし、そもそも無理だが、せめて土地の公共性から所有者には義務が伴うことがもっと強調される必要がある。このような考え方は、建築不自由の原則などと呼ばれるが、ヨーロッパでは普通の考え方だ。
 ここ数年で都市計画法の見直しが進むが、さて、どう変わるのか。

 自分の家の隣に赤白のしましまの家が建っても文句の言えない今の現状を、考えてみる時期だと思う。


 



2009年2月13日 Tetsuki Namba | トラックバック(0)

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